2010年12月15〜21日、ハワイへ行ってきました。ハワイは初めてです。滞在中に、関係者のご尽力を頂き、ハワイ島マウナケア山頂にある すばる望遠鏡 を見学してきました。 すばる望遠鏡見学 厳しさといい、感動の大きさといい聖地巡礼のような気分でした。 左上は、オニヅカビジターセンターにあった望遠鏡です。セレストロン
11 インチカセグレンとコロナド 7cm Hα をロスマンディの赤道儀
G-11
に搭載した組み合わせです。ヒロに在住の方の寄付であると書かれていました。セレストロンには、白色フィルターが取り付けられ、太陽光球面を見せていました。接眼レンズはいずれもテレビューでした。 海抜 4200m の高地の空気の薄さは半端じゃないです。2800m
のオニヅカビジターセンターでお土産探し、昼食とたっぷりの時間を休憩しましたが、それでも、すばる望遠鏡のドームに到着したら、到着直後に脳貧血症状で目の前が暗くなり、滞在中は常に息苦しさ、速い脈拍と苦しい思いをしました。ユングフラウヨッホの展望台などで、一気に
3500m
まで上がる経験はしてきましたが、これとは比べものにならないほど呼吸がきついです。上に行ったら、とにかく動かないこと、動作はなるべくスローに行うことがコツでしょうか。 スタッフルームで呼吸を整えた後、すばる望遠鏡の見学です。安全のためにヘルメット着用しました。まずは一番下層の経緯台を支える基礎の部分です。左の白い円筒形がそれです。室内はとても寒く、外よりも寒かったです。これはおそらく日没後、直ちに観測に入れるように、冷房しているためでしょう。実際、この後、山麓(ヒロ市街地)のハワイ観測所を訪問した際、18時過ぎには既に像を得て装置(FMOS:ファイバー多天体分光器)のセッティングに入っていました。 FMOS について 次に見学させていただいたのは、1F のフロアです。カセグレン焦点にはおびただしい配線とクライオ冷却器( He サイクルで冷却する装置)が取り付けられていました。カセグレン焦点に取り付ける装置は、多数ありました。いずれも背の高さをこえる大きさで、主鏡の大きさにふさわしく巨大でした。 すばるの主鏡の精度は14nmだそうです。波面誤差で1/16を余裕でクリヤしています。また、今年(2010年)の夏に大規模なメンテナンスが行われ、再めっきされたそうです。めっきの際は、アルミは塩酸で溶かすそうです。また鏡の傷のチェックが行われ、一つ一つにナンバリングされ、大きな傷についてはクラックが広がらないようにエッジを丸める作業が行われるとのことでした。 次にもう一階上がり、すばる望遠鏡を横から眺めることに。これが左の画像です。主鏡には蓋がされており見えませんでした。また、望遠鏡のはるか上にはメンテナンス用の人間が乗るクレーンのようなものが取り付けられていました。命綱をつけるにしても、かなり怖そうです。このクレーンに乗るときは、高所危険手当が支給されるとか。たしか、数百円と伺いました。 次に見せていただいたのは、主焦点に取り付けるカメラや副鏡が保管されている部屋です。一般の見学ルートではないそうです。月もカバーできる広角の主焦点カメラ(シュプリーム・カム:左下の青い架台に載っている黒い装置)などがおいてありました。副鏡だけでも直径1mぐらいあるのでしょうか。非常に大きな鏡です。手を伸ばせばレンズや鏡に手が届くほどの距離です。副鏡は、赤外線用でしょうか、中央部だけ金メッキ(金は赤外線の反射率が高い)されたものなど数種類ありました。これらが、黄色い回転架台の上に載せられ取り付け用のアームに受け渡しできるようになっています。 一通り中を見せていただいた後、ドーム周囲のキャットウォークを一周しました。至近に巨大望遠鏡が格納されているドームが並ぶのは、まさに夢のような光景です。 すばる望遠鏡、そして、周囲のドームと、大きすぎるのと酸素不足のぼぉ〜とした頭では、どう考えたらよいか混乱してしまうほど、すべてが衝撃的な光景でした。 高度順応について 見学後、オニヅカビジターセンターまで降りると、呼吸が非常に楽になるのを感じました。 その後、山麓(ヒロ市街地)のハワイ観測所を見学しました。すばる望遠鏡の制御は、ここからも行えるそうです。研究者によってはドームまで登られる方、ハワイ観測所から遠隔操作される方、いろいろなのだそうです。同様な制御システムは、三鷹にある国立天文台にもあり、三鷹からも遠隔操作が可能とのことです。 服装
ハワイ雑知識はじめてのハワイで気づいたことなど。
全体の行程 今回のハワイへの旅行は、JTB のパックを使いました。成田-ホノルル往復の飛行機、ホノルル空港とホテルの往復、ホテル宿泊(5泊)、それにアラモアナ(一部はワードウエアハウス)−ダイヤモンドヘッドを往復しているOLIOLIバスというトロリーバスの乗り放題というパックです。宿泊は、ワイキキビーチの東端にある
Pacific beach Hotel
でした。窓から少しだけワイキキビーチが見える部屋です。これで、約11万円。 すばる望遠鏡見学あるいはマウナケア山頂星空観望通常の方法としては2つ考えられます。 1. 現地で四駆のレンタカーを借りて自分で運転していく。 2. ツアーを利用する。ツアー会社は、老舗としては下記があります。 ハワイというところ 成田-ホノルル間は、行きは 6 時間半、帰りは 9
時間です。往復で飛行時間が異なるのは偏西風の影響です。特に冬場は偏西風が強い事が多く、時間の差が顕著になります。 日本人に人気のハワイこの理由は、日本語が通じるからでしょうか。おそらく、ワイキキビーチ周辺を観光するだけならば、日本語だけで通じるかと思います。但し、英語で会話するのと日本語で会話するのとでは、相手から引き出せる情報量に格段の差があります。もちろん、英語のほうが断然多い。 ハワイでの食事代安くないです。昼食をランチプレートやヌードルで済ませるとしても飲み物込みで$10〜、夕食は $40〜といったところでしょうか。有名店に食べに行くとしたら、さらに費用を見なければならないでしょう。また、フードコートなどで STEAK と書いてあっても焼肉やバーベキューの域を出ませんので、がっかりされるかもしれません。 バーベキュー or ステーキ ここはアメリカなわけで、ご馳走といえばやはりステーキなんじゃないかと、勝手に考えていたりします。ビュッフェ、フードコートやファミレスみたいなところで、肉料理といえば、焼肉、バーベキューの域を出ないことが多く、がっかりすることもあります。 トロリーバス トラックの荷台を改造したようなオープンな構造のバスです。これには、一般用の有料のものと、パック旅行参加者だけが使える無料のものの2つがあります。今回は、JTBを利用しましたので、OLIOLI
バスというのが無料で使えました。アラモアナセンターとダイヤモンドヘッドの間は数分間隔、アラモアナセンターとワードウエアハウスとの間は、20〜40分間隔で運行しています。 ショッピング ハワイは世界的観光地なわけですが、結果的に本来の目的の合間に少し時間が出来る程度でしたので、すばる望遠鏡以外では、ワイキキ付近で買い物をする程度で終わってしまいました。ワイキキ付近でショッピングを楽しむとしたら、ワイキキビーチに面した西半分の地区、それにアラモアナセンター、ワードウエアハウスあたりということになりますでしょうか。 ABC ストアワイキキビーチ沿いのいたるところにある、コンビニエンスストアです。店によって営業時間が違うようですが、0時過ぎまで開店している店もありました。ちょっとした医薬品やみやげものも売っています。チップのための小銭を作るのにもよく使いました。 アラモアナセンター最近は、関東近辺でも郊外に大型ショッピングセンターが出来つつありますが、アラモアナセンターの規模とブランドの多様さは、日本の比ではないです。とにかく大きい。 Made in Hawaii バイヤーのような厳しい目を持っているわけでもなく、くまなく店をチェックする時間があった訳でもないので、参考程度に考えてください。 ブランド漁りハワイ限定のモデルや絵柄など、それなりに購買意欲がくすぐられるブランドものがあります。価格を気にされるなら、免税店よりも、郊外のアウトレットが良いと思われます。少し方が古かったり、ちょっとした傷のあるものが、定価の数分の一で売られているようです。 御禁制の品ワードウエアハウス横のスポーツショップには、ライフルやハンドガン、銃の保管庫などが並べられて売られていました。こういうのは日本にはない光景です。銃の種類によっては、観光客がふらっと行って買えるものもあるらしいです。しかし、エアライフルも含め、合法的な日本国内への持ち込みは不可能でしょう。 雨後半2日間は、雨に降られました。日本あれば梅雨時にありそうな少し強めという感じでしたが、ホノルルでは記録的なものだったようです。ハワイコンベンションセンター、ロイヤルハワイアンセンターをはじめとして、何箇所かの施設で雨漏りを見ましたし、雨漏りが原因で厨房設備が故障し、休業した料理店もありました。また、路面に水溜りが出来て、徒歩で渡れないほど深く水がたまりましたし、車に水をかけられて、ずぶぬれになるという光景も何度かみました。 クリスマスシーズン 観光地の中では、ハワイほどクリスマスが似合わない都市は無い、というのが私のつたない海外旅行経験からの感想です。常夏ということが大きな原因でしょう。ヨーロッパですと、もし、クリスマスがなければ、冬は暗くて寒いだけで観光には不向きかもしれません。クリスマス市が立つなどするから、人々は外に出るし、にぎやかにもなります。ハワイでは、冬だからといって、マリンスポーツも出来るし、寒い思いをしないから普通に外に出られる。クリスマスだから出かかけるというアクションは無いです。 服装 熱帯といえどもハワイは、北緯18度と北半球に位置します。夏に比べれば気温が低いですが、画像でご覧のとおり海水浴も楽しめます。服装は、ワイキキ界隈を歩くのでしたら、半袖でもokですが、上に着られるものをもう一枚持って出かけられたほうが良いかと思います。
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